補聴器のあれこれ:タイプや使い方を知って快適に

ヘルス&ケア

年齢とともに耳の聞こえが弱くなると、日常生活で不便を感じることがあります。
そんなときに役立つのが補聴器です。
しかし、補聴器には形や機能の違いがあり、選び方によって使いやすさが変わります。

補聴器のあれこれ:タイプや使い方、選び方まで

年齢とともに耳の聞こえが弱くなると、日常生活で不便を感じることがあります。
そんなときに役立つのが補聴器です。
補聴器のタイプや選び方、購入までの流れをまとめました。


1. 補聴器のタイプ:耳穴式と耳掛け式

● 耳穴式(ITE:In The Ear)

  • 特徴:耳の穴に合わせてオーダーメイドで作る、個人専用タイプ。

  • メリット

    • メガネと干渉しない

    • 耳の形にフィットし、装着感が自然

    • 小さく目立たないデザインも可能

  • デメリット

    • 個人専用で共有できない

    • 耳の形に合わせた調整が必要

● 耳掛け式(BTE:Behind The Ear)

  • 特徴:耳の上にかけるタイプで、誰でも使える標準サイズ。

  • メリット

    • 誰でも使える(貸し借り可能)

    • 電池や機能の交換がしやすい

    • 欧米では主流で、外から見えることで「ちゃんと聞こえています」とアピールできる

  • デメリット

    • メガネや帽子と干渉する場合がある

    • 日本では目立つのを避けたい人に抵抗がある場合も

文化の違い:欧米では補聴器を見せることが相手に「ちゃんと聞こえてます」アピールになる一方、日本では「補聴器を隠したい」「聞こえないのは恥ずかしい」と思う人が多い傾向があります。


2. 電源のタイプ:充電式と電池式

● 充電式

  • メリット:毎日充電すれば電池交換不要、小さな電池を扱う手間なし

  • デメリット:充電を忘れると使えない、長期使用でバッテリー劣化の可能性、持ち運びの時充電ボックスがかさばるなど

● 電池式

  • メリット:交換すればすぐ使える、長期保存できる電池もある、予備の電池の携帯が簡単

  • デメリット:冬は稼働時間が短くなる、小さなボタン電池を扱う必要あり(高齢者には操作しづらい)


3. 補聴器は「聞こえの補助」であり、「聞き取り能力」を戻すものではない

補聴器は音を大きくして聞こえやすくする道具です。
勘違いしている方も多いのですが、衰えた言葉の聞き取り能力そのものを回復するわけではありません。
ただし、補聴器を使い続けて慣れていくことで、より聞こえの向上が期待できます。使いはじめは特にマメにメンテナンスを行い、積極的に使用することが大切です。


4. 補聴器は海外製メイン、日本製が少ない理由

  • 海外製が主流:デンマーク、スウェーデン、ドイツなどの介護先進国で開発され、高性能かつ信頼性が高い。

  • 日本製が少ない理由

    1. 市場規模が小さく、開発投資が難しい

    2. 「目立たない補聴器を好む」文化があり、製品設計が欧州メーカーと異なる

    3. 精密電子・医療機器技術の蓄積が欧州メーカーに比べて遅れている

補聴器を選ぶときは「国産・海外製」よりも、自分に合った装着感・使いやすさ・メンテナンス性を重視しましょう。


5. おすすめの補聴器選びの流れ・試聴や相談の手順

    1. 聞こえのチェック

        • 耳鼻科で耳の状態を診てもらう(耳の病気による難聴との切り分け)

      • 難聴のタイプや程度を把握する

  1. 試聴や相談

    • 補聴器専門店や補聴器相談室で試聴(お店での数時間の試聴ではなく、貸し出し可能で最低1週間試せることが望ましい)

    • 耳穴式・耳掛け式、電池式・充電式を試してみる

    • 実際に会話やテレビの音を聞いて違いを体感

  2. ケア・調整

    • 耳の形に合わせて調整(耳穴式はオーダーメイド)

    • 音量や周波数の調整、補聴器の扱い方を指導してもらう

  3. 慣れる期間を持つ

    • 最初は短時間から使い始め、徐々に使用時間を延ばす

    • 補聴器に慣れることで、聞き取り能力の低下もある程度カバー可能

  4. 定期メンテナンス

    • クリーニングや音の再調整(耳穴式は湿気などで特に汚れやすく、聞こえやすさに影響する)

    • 電池交換や充電確認

    • 長く快適に使うためには定期的なチェックが重要


6. まとめ

補聴器は、耳の聞こえをサポートして生活の質を上げる道具です。

  • 耳穴式と耳掛け式、充電式と電池式の違いを理解

  • 自分の生活スタイルや好みに合ったタイプを選ぶ

  • 試聴・相談・慣れの期間を大切にして快適に使う

正しく選び、上手に使うことで、会話や生活のストレスをぐっと減らせます。

🌍 世界で信頼されている補聴器メーカーと特徴

多くの補聴器は欧米諸国(とくに北欧やスイス、ドイツなど)で作られており、
性能・音質・研究開発の歴史が長いメーカーが中心です。 ウィキペディア+2ウィキペディア+2

主なメーカー例:

  • Widex — デンマーク発、自然な音の再現と「聞きやすさ」にこだわるメーカー。世界約100か国で展開。ウィキペディア+1

  • Oticon — こちらもデンマーク。最新技術と信頼性で知られ、幅広い難聴レベルに対応するモデルを展開。ウィキペディア+1

  • Phonak(およびそのグループ) — スイスを拠点とする国際的な補聴器メーカー。充電式や高機能モデルなど選択肢が多い。ウィキペディア+1

  • Signia(および関連ブランド) — ドイツ系などのルーツを持つメーカーで、デザイン性・機能のバランスがよく、日本でも取り扱い例が多い。パリミキ+1

上記のようなメーカーが世界シェアを多く占めています。日本国内でも取り扱いがあり、補聴器の調整サービスやアフターケアを受けやすいのが特徴です。 技術の補聴器店 みみエイド+2mimitomo.com+2


🎧 代表的な補聴器モデル例

以下は、「耳掛け式」「耳あな式」「充電式」など、タイプや用途の異なる補聴器のモデル例です。参考として挙げておきます。

Oticon Zircon 1 充電式補聴器
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¥134,766
AliExpress
Signia 補聴器 耳掛け式 Digital FUN-P
Signia 補聴器 耳掛け式 Digital FUN-P
¥39,200
Amazon公式サイト
Phonak ロジャー タッチスクリーンマイク3 補聴支援機器
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¥209,000
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Widex COM‑DEX 補聴器アクセサリー
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¥33,000
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Walkers Ultra Ear BTE Deluxe 耳掛け補聴器
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Signia FUN-P 補聴器 中度難聴向け
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¥39,200
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Oticon 補聴器 充電式 Bluetoothモデル
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¥134,766
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📌 各モデルの特徴

  • Oticon Zircon 1 充電式補聴器:充電式の補聴器で、煩雑な電池交換が不要。Bluetooth対応など最新機能で、日常的な使用に便利。

  • Signia 補聴器 耳掛け式 Digital FUN-P:耳掛け式で、誰でも使いやすい標準タイプ。初めて補聴器を使う人向けのエントリーモデルとしても適している。

  • Phonak ロジャー タッチスクリーンマイク3 補聴支援機器:補聴器本体ではなく、補助機器。難聴者の聞こえを補強するための補聴支援アクセサリーとして役立つ。

  • Widex COM‑DEX 補聴器アクセサリー:補聴器を補助・快適に使うためのアクセサリー。音質や使い勝手を向上させるサポート役。


✅ どう使い分けるか(タイプ別のおすすめ)

状況・目的 おすすめのタイプ・モデル
初めて補聴器を試す/貸し借りの可能性あり 耳掛け式(例:Signia 耳掛け式)
装着を目立たせたくない/メガネと干渉させたくない 耳あな式+小型/充電式(例:Oticon Zircon など)
毎日使いたい/電池交換が手間/スマホ連携したい 充電式・Bluetooth対応モデル
家庭用テレビ・会話補助など“聞きにくさ補助”を強化したい 補助機器(マイク型、中継機器)や補聴器アクセサリー

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