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60代Webデザイナーが今回のPHP騒動で思ったこと

Webと私と私とWebと

minako


先日、PHPに重大な脆弱性が見つかりました。その騒動や情報流出のニュースを見て、いろいろと考えてしまいました。Web業界の片隅にいる私にとっても、こうしたニュースは他人事ではありません。

以前勤めていた会社では、数十のクライアントのWebサイトを管理していました。サイトごとに環境も違えば、使っているシステムも違います。何か問題が起きれば、それぞれのサイトへの影響を確認し、必要に応じて対応しなければなりません。

今はインハウスなので、管理するのは自社のサイトだけです。それでも、今回のような騒動が起きると、やはり気になります。

今回のように、ひとつの問題が起きたとき、その影響はとても大きくなります。Webサイトが使えなくなるだけでなく、企業の業務やサービス、そこを利用する人たちにまで影響が及んでしまいます。

Webの世界で起きたことが、社会全体に影響する。改めて考えると、ずいぶん大きなものになったのだと思います。

そもそも、Webというのは不思議なものです。

コードの集まりであって、手で触れられるものではありません。建物のように形があるわけでもなく、機械のように目に見えるわけでもありません。

それなのに、今では仕事も、買い物も、銀行の手続きも、情報のやり取りも、Webなしでは成り立たないことがたくさんあります。

これだけ実体のないものに、私たちの生活や社会が支えられている。そして、これほど依存しているものなのに、何か問題が起きれば、思いもよらないところにまで影響がある。

今回の騒動を見て、便利さの裏側にある危うさや、もろさを改めて感じました。

連載で書いてきたように、私がITの世界に触れたのは、20歳で情報処理の会社に入社したときです。
まさにWebの黎明期から見てきましたし、技術が変わるたびに新しいことを覚えたりしました。

覚えても覚えても新しい技術が出てくる。それは私が働き始めた頃から変わりません。

だから、変化すること自体には慣れているつもりでしたが、ここ数年の変化は、これまでとは段違いのスピードです。

特にAIの進化は、ものすごい速さです。

これまで時間をかけて身につけてきたことが、次々に変わっていきます。
もちろん、便利になったこともたくさんあります。仕事の効率も上がりますし、新しいことができるようになるのは楽しいです。

私自身、今もWebの仕事が好きです。ただ、今の進み方は尋常ではないと感じています。

このブログを始めた半年前、まさかここまで状況が変わるとは思っていませんでした。ずっとこの仕事を続けていくのだと思っていましたが、これからも続けていけるのかさえ、自信がないというか、確かな見通しが持てなくなっています。

そんなことを考えていたとき、ふと思い出したことがあります。

去年、Webを習ってみたいという息子に「いいじゃない、教えてあげるよ」と言いました。結局、息子が続けることはなかったのですが、正直、息子が自分と同じ仕事をしてくれたらうれしいな、という気持ちもありました。

でも、今はちょっと違います。やめておいてよかったな、と思ってしまうのです。

Webの仕事がなくなると決まったわけではありません。これからも必要とされる仕事はあるでしょうし、私自身もまだ続けていきたいと思っています。

ただ、これからこの世界に入る人は、何を学び、何を身につけていけばいいのか迷うのではないでしょうか。

これまでも、技術が変わるたびに新しい時代が始まり、それはワクワクするものでもありました。今回もそういう変化のひとつなのかもしれませんが、ワクワク感よりも少しの怖さが優っています。

目に見えないコードの集まりが、これほど社会に大きな影響を与え、私たちの生活に欠かせないものになった。そして、その世界が今、ものすごい速さで変わろうとしている。

そのことを、今回の騒動をきっかけに改めて感じています。

仕事は今も楽しいです。でも、この先もずっと同じように続けていくのだと思っていた自分が、今はそう言い切れなくなっています。それは寂しいことでもありますが、仕方のないことだとも思っています。

1年後、いえ、半年後にはどうなっているのか。AIなら、答えてくれるのでしょうか。


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