
またまたAI生成についてのお話です。
前回は、AIをパン作りにたとえて、「AIを使って作ったものは本物なのか、偽物なのか」という話を書きました。
今回はもう少し具体的に、おとな世代がAIを気軽に楽しむために、これだけは知っておきたい最低限のマナーやルールについて考えてみたいと思います。
AIで作ったイラストをSNSに載せてもいい?
好きなキャラクターをAIに描いてもらうのは?
「○○さん風」で作るのは?
などなど、使い始めると、意外と「これっていいの?」が出てきます。
難しい法律の話は私もわかりませんが、せっかく便利で面白いものなのだから、知らずに誰かの権利を侵害したり、思わぬトラブルになったりせずに楽しみたいですよね。
そんな、ごく普通にAIを楽しむ人が知っておきたいことを、よくありそうな事例別にまとめてみました。
こんなとき、どうする?
CASE01.
AIで作ったイラストをSNSに載せる → 基本的にはOK
自分でAIを使って生成した画像を、自分のSNSに載せる。これは基本的にはできます。
ただ、写真と見分けがつかないような画像を、実際にあった出来事や実在する場所・人物の写真のように掲載すると、見る人が本物だと思ってしまうことがあります。
そんなときは、「AIで作った画像です」「イメージ画像です」など、誤解されないようにしておいた方がよさそうです。
また、SNSによってはAI生成コンテンツについて独自のルールを設けている場合もあるので、それも確認しておくと良いでしょう。
CASE02.
有名なキャラクターをAIに描かせて使う → 要注意
たとえば、「○○のキャラクターを描いて」とAIにお願いしたら、かなりそっくりなものができた。
AIが作ったのだから、自分はコピーしていない…とはなりません。
AIが描いたからといって、元の作品の著作権を気にしなくていいわけではないからです。
特にそれをSNSなどで公開する場合は、さらに慎重に考える必要があります。
ネットで拾った画像を勝手に使ってはいけないのと同じで、「AIを通せば大丈夫」にはならないのです。

CASE03.
「○○さん風の絵を描いて」 → どこまでなら大丈夫?
では、「○○というキャラクターを描いて」ではなく、
「○○先生みたいな雰囲気で描いて」
ならどうでしょう。好きなイラストレーターや画家の名前を入れて、どんな絵ができるのか試してみたくなることもあると思います。
実は、「画風」や「作風」そのものと、具体的な作品の表現を真似することは同じではありません。
ただ、生成されたものが特定の作品にあまりにも似ていたら、また別の問題が出てきます。
そして、ここは法律だけではなく、受け取る側の感情も少し考えておきたいところです。
実際に、あるイラストレーターさんのファンであろうと思われる人が、その作風に寄せたAI生成イラストを、ファンアートとしてSNSに掲載し、物議をかもしているのを見たことがあります。
本人としては、好きな作家へのリスペクトだったのかもしれません。それでも、同じように受け取る人ばかりではなかった、ということです。
自分だけで楽しむならともかく、SNSなど人の目に触れるところへ出すなら、特定の作品に似すぎていないか、一度確認してみるなど、そのくらいは気にしておいた方がよさそうです。
CASE04.
実在する人をAIで作る → 危険ゾーン
AIでは、実在する人によく似た画像を作ることもできます。でも、ここまでくると著作権だけの話ではありません。肖像権(自分の顔や姿を勝手に撮影されたり、公開されたりしないための権利)など、別の問題も出てきます。
ましてや、
「この人がこんなことをしていた」
と、見た人に誤解を与えるような画像、本当にあったことのように見せる画像を作って公開する。
これはかなり危ない使い方です。
AIで作れることと、公開していいことは別。これはAIを使ううえで、かなり大事なところだと思います。

知った上で楽しむ。それがおとなの使い方
こうしてあらためて考えてみると、AIだから特別というより、今までネットを使うときに気をつけていたことと、そんなに変わらないのかもと思えてきました。
誰かが作ったものなら勝手に使わない。人が嫌がりそうなことはしない。誤解を招きそうな使い方もしない。
よく分からなければ、ちょっと調べてみる。
その辺を気をつけることができたら、あとは楽しめばいいんじゃないでしょうか。
せっかくこんな面白いものが出てきたんですから、使わないのはもったいない。
余談ですが、このページで使うイメージ画像として「どこかで見たことがあるような、パチモン感のある謎キャラ」をAIに作ってもらおうとしたら、AIに止められました。
「第三者コンテンツとの類似性に関する安全基準に違反している可能性があります」とのことで、3回も失敗してしまいました。
AI側も、このあたりはいろいろ苦慮しているようです。
