
昭和の築古だった実家を、一度骨組み(スケルトン)に戻して再生させた体験記です。
第2回の今回は「準備編②:着工前に決めることが想像以上に多かった話」です。
初めての方は準備編①から、続きで読んでいる方はそのままお付き合いください。
準備編②:着工前に決めることが想像以上に多かった話

実家じまいは、“片付け”というより過去を発掘する作業
工事着工日が決まると、それまでにまず実家を片付けなければなりません。
リフォーム会社経由で紹介してもらった不用品回収業者に、かなり大規模な処分をお願いしました。母もだいぶ頑張って本やら服やらまとめていてくれてたのですが、片付けの数日前には、私も泊まり込んで作業しました。
けれど、片付けても片付けても出てくる物、物…押し入れを開ければ、何十年分の布団、棚の奥から出てくる未使用の贈答品、大量の紙袋。
昭和の実家特有の、「いつか使う」が積み重なった物たち。
アルバムや手紙を見つけるたびに手が止まりましたが、時間は限られているので休んでる暇はなく。捨てようと思って出しておいても、「これは要るから!」と母に見つかり戻されたり。
片付けというより、“家族の時間の整理”みたいな作業でした。

フリーソフトにかなり助けられた間取り・レイアウト作成
リフォーム会社が決まってから、着工までに間取りも自分で考えました。
なにしろ築約40年の一戸建て。
荷物は多いし、設備も古い。今回のリフォームでこの作業に一番時間をかけたかもしれせん。
スケルトンリフォームは、家を完全に更地にするのではなく、構造体(骨組み)を残した状態で内部を作り直すものなので、自由に何でも変えられるわけではなく、柱や梁の位置といった構造上の制約があります。
その中で、「どう暮らすか」に合わせて間取りを組み直していく必要がありました。
例えば、元々テラスだった部分を室内に取り込んでリビングを広げたり、ウォークインなどの収納を増やしたり、使っていなかった勝手口をなくしたり。もともと狭かった脱衣所も、可能な範囲で広げて使いやすくするなど、構造と相談しながら細かい調整を積み重ねていきました。
考えた間取りを建築士の友人に見せて意見をもらったり、増築にあたっては、建蔽率などの問題もあるので、役所に問い合わせて確認もしました。

こうした検討にかなり役立ったのが、フリーの間取り作成ソフト「マイホームクラウド」でした。
ブラウザ上で部屋を動かしたり家具を配置したりできるので、手持ちの家具や新しい家具のサイズなど、頭の中のイメージを具体的に可視化できたのが大きかったです。
設計に基づいた3Dモデルのプレビューもでき、紙に描くだけでは曖昧になっていた動線や広さの感覚も、実際に疑似体験できたことも良い点でした。出来上がっていく部屋を見てワクワクしました。
設計士さんに清書していただいた最終的な間取りも、提出した設計とほぼ同じでした。また、完成後に実際に見た感覚と3Dで見たものとほぼ同じ。全くの素人でもここまでできたことに、むしろ自分自身が驚きました。便利な世の中になったなあと感心しきりです。

実家リフォームで降りかかった、“名もなき作業”
契約が決まったら、着工までに決めなくてはいけないことが山ほどありました。
zoomや事務所で打ち合わせを進めながら、ひとつひとつ詰めていきました。
リフォーム会社探しにはじまって、引越しまで約1年。その間に以下のことをほぼ一人でやりました。
・母の施設探しをケアマネに依頼、現地での契約。
・母の引っ越しと自宅の引越し、両方の業社の選定と打ち合わせ
・不用品片付け業者の選定
・ソフトで間取り作成
・購入する家具の選定と搬入日の調整
・施主で用意するトイレ備品などの注文
・壁紙のサンプル取り寄せや選定
・キッチンなどの選定とショールームでの打ち合わせ
・造作や建具の選定。
・自宅と実家の電気ガス水道などの連絡、解約
・残す家具、処分する家具の選定
・近隣挨拶の手土産準備
・工事中の現場確認と郵便物の回収
・自宅の荷造り
・自宅と入居前の掃除
・入居前にカーテン・照明の取り付け

直接リフォームには関係ないですが、このほかにも引越しに伴う新聞の停止再開、2家族統合によるNHKや家電話などの解約手続きなどなど、数えたらキリがありません。
見落としてたのがカーテンレール。当然つくものと思っていて特に指定しなかったのだけど、今はブラインドやロールスクリーンなどにする家もあるのでデフォルトではつけないのだとか。これは完成直前に気がついてつけてもらうことができました。
その他、リフォームと直接関係はないけど、母の施設が実家とちょっと離れた場所になってしまったため、病院付き添いなど有給をとって、母の送り迎えなどもしました。
夫には役所関係をかなりお願いしたけれど、それ以外はほぼ自分で動いてました。当然ですが、何もかも初めてばかりの、怒涛の1年でした。

家具をどう処分するか問題
頭を悩ませたのは、こまごました不用品ばかりではありません。
大きな家具類も、2家族が1つの家に納めないといけないわけだから、当然半分に減らさないといけませんでした。自宅はマンションなので家具もコンパクトでしたが、実家の家具は父の趣味で無駄に大きいのです。リビングの半分を占める革張りのソファ。大きいだけでなくものすごく重いテーブル。
母は「まだ使えるのに勿体無い」と惜しがっていましたが、人数が倍以上に増えるわけなので到底置けるものではありませんし、我が家の家具の方がどれも新しいものだったので、申し訳ないけどほぼ処分することに。
本棚だけはと母が言うので保管していましたが、運び出して見ると裏側も痛んで変な匂いも…残念だけどこれも処分させてもらいました。実家・自宅にかかわらず、家具って、置いてあるときはわからないけど、運び出してみると「こんなに痛んでたっけ?」と言うものが多かったです。